pedestrian

W2350×D300×H480 mm
ガラス乾板, ステンレス, 鏡

街を行き来する人「pedestrian」をテーマにした作品。
都市を歩く人々の風景は、流動的で、捉えどころのない透明性がある。それは、たくさんの人々がそれぞれの目的に向かって交差しては、散ってい くという動作を繰り返しているからだ。また、たくさんの人と交差するが、それは不特定多数の人が多く、個々の直接的な関係性というよりは、 大きな一つの集団の一部になっていく感覚がある。 この作品において、ガラスが持つ透明性や写真から作り出される濃淡がとても重要であると感じた。そういった透明性を表現するために、あえて昔の プリント技術であるガラス乾板を用いた。ガラスに直接現像する事によって、ガラスの自の透明性が生かされるのと同時に、現代のプリンターで印刷したのとは違う風合いがでる。また、一つ一つの画像をスリット状に切る事によって、人々の交差が連鎖していく様子や、幾重にも写り込んでいく 効果を出した。